俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
窓の外にはリリーの言う通り、漆黒の夜空に、宝石のように煌めく星がたくさん見える。

「……たしかに、きれいだ」

「でしょ?」

目を細める俺に、リリーは笑う。しかし、すぐに真面目な顔に戻り、俺を見つめた。

「リーバス、あのね…ごめんなさい」

リリーの口から出た言葉に、俺は驚く。

「なぜお前が謝るんだ?」

リリーはうつむき、少しずつ言った。

「私のわがままのせいで、大事なパーティーを抜け出しちゃって、ベルベット卿にリーバスや対策本部のみんなが怒られて、それでもみんなは私を責めたりしなくて…。私はもう大人なのに、みんなに迷惑をかけて、守られてばかりで、ダメだなって思うと笑えなくなっちゃったんだ」

俺はリリーの頭にそっと手を置き、言った。

「ベルベット卿のことは、みんなよく思っていない。だから、あれでよかったんだ。たしかにお前は世間や常識を知らんが、それ以上に大切なことを知っている。だから、俺はそれでいいと思うぞ?人を見下したり、差別をしたりしないお前がそのままでいてくれれば、それでいいんだ」
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