俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
そして若く見える。幼く見えるが、実年齢は俺より年上と見える人々が道を行き来している。

桜花国は、ドリス国やタンバリー国に比べると、観光などで訪れている外国人は少ないようだ。まあ、地理的に離れているからなのだろうが。

しばらく街に見とれていると、青い着物を着た小町が笑顔で歩いて来た。

「リーバスさん!リリーさん!ジャックさん!遠方よりお越しいただき、誠にありがとうございます!」

ぺこりと俺たちに小町はお辞儀をした。

「小町!!久しぶり〜!!二週間よろしくね〜!!」

リリーが小町に抱きつく。「ひゃあっ!」と小町が悲鳴を上げたので、俺はリリーに「小町が困っているから離せ」と言った。

「小町さん、よろしくお願いします」

ジャックが、まるで紳士が姫君にするようなお辞儀をした。桜花人の女性が黄色い悲鳴を上げてジャックを見つめる。

「小町、二週間世話になる。リリーのことはしっかり見張っておくから安心してくれ」

「ちょっとリーバス!それ、どういう意味〜?」

リリーが頰を膨らます。その表情は幼い子供のようだ。それでも、微笑んでしまう自分がいる。
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