俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
いつもなら、こんな話を聞けばすぐにリリーは「行く〜!」と言って小町に抱きついたりしていたところだろう。しかし、リリーはうつむき何かを考えているようだ。

「えっと……その……」

悩んでいるリリーの肩に、小町は優しく手を置く。そして言った。

「無理なら無理で構わないんです。ただ、ずっとリリーさんのお元気がなかったので心配で……。私にできることと言えばこれくらいしかありませんし。ゆっくりでいいので、考えてみてください」

「う、うん……」

リリーは顔を上げ、頷く。

小町は微笑むと会議室を出て行った。

リリーもすぐに荷物をまとめ、会議室から出て行く。

「リリー……」

俺が呟くと、ドアの前でリリーは立ち止まり、俺の方に顔を向けた。その目はとても申し訳なさげだった。その目から、一筋の涙がこぼれていく。

「……ごめんなさい」

そう言って、リリーは会議室から出て行った。

リリーには元気になってほしい。しかし、今の状態できちんと話をできるかわからない。

俺は荷物をまとめながら考える。
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