俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「下」
俯き続ける俺の手をリリーがそっと包んだ。リリーを見ると、リリーは優しい笑顔を見せながら言う。

「リーバスが自分を責める必要はないよ。リーバスが気付いてなかったら、誰か怪我してたかもしれない。……守ってくれて、ありがとう」

リリーを優しく抱きしめたくなった。資料を盗まれても、犯人を取り逃がしてしまっても、支えてくれるリリーの優しさが、何よりも嬉しい。

「あの犯人さん、変わった格好やったなぁ〜」

「銃撃されるって映画みたいとちゃう!?」

新喜劇の役者たちは、興奮しながらそんなことを話していた。

「なあなあ、警察に事情話したあと一緒にご飯食べに行かへん?お友達記念ってことで!」

愛子が俺とリリーに言った。リリーの目が輝く。

「わあ〜!本当に!?」

「ええ店知っとるんよ〜」

新喜劇の役者たちは、俺とリリーと一緒に食べに行くことに賛成しているようだ。

「リーバスさん、一緒に行きません?大勢の方が楽しいんですけど…」

愛子が微笑みながら俺に訊ねる。

「俺も一緒でいいのか?」

愛子は笑顔で言った。

「当たり前です!もう友達やん!」

「わ〜い!友達ができた〜!」

リリーが愛子に抱きつく。
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