青い龍の激情
第1章 借金の肩
その日、大学から戻って来た私を待ち構えていたのは、全く知らない世界の人だった。

「ん?黒い車が停まってる。」

親戚の中にも、そんな車持っている人がいなかったから、ちょっと気になった。


私の家は、小さなラーメン屋を営んでいた。

店の経営はと言うと、自転車操業で、ちっとも儲からなかった。

食べていけるのが、やっと。

私は、勉強を頑張って、特待生で大学へ行ったからよかったけれど、そうじゃなかったら、今頃就職先を探していたかもしれない。


「ただいま。」

店の勝手口から中に入ると、黒いスーツの人が、何人もいた。

「だ、誰ですか!?」

こんなに怪しい人達がいるなんて、初めての経験に、心臓がバクバクした。

「高田組の者だ。」

「高田組?」
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