青い龍の激情
「はい。」

部屋に戻って、私は昨日着ていた服を、もう一度着た。

服を取りに、家に戻りたいな。

そんな事を思いながら、増田さんに朝食の間に、案内された。


「おはよう。」

先にユウさんが席に座っていた。

「おはよう……ございます。」

昨日の私を見降ろしていたユウさんの顔が、急に頭に浮かぶ。


あの、雄雄しい表情。

考えただけでも、顔が赤くなった。


「どうした?早く座れ。」

「は、はい。」

席には朝食が用意されていた。

まさか、昨日あんな事をした人と、朝食食べているなんて。

恥ずかしくて、手が震えるんですけど!


「朝食は、お抱えのシェフが作っている。美味しいか。」

「はい、美味しいです。」

ここで不味いなんて言ったら、何をされるか分からない。

でも、一口食べたら本当に美味しかった。
< 14 / 85 >

この作品をシェア

pagetop