青い龍の激情
私は、試着した服を数点を、腕に下げた。

「これ、お願いします。」

するとオーナーらしき人は、クスクス笑っている。

「全部、買って貰いなさい。」

「ぜ、全部!?」

この山のように試着した服を、全部!?

「いいでしょう?ユウさん。」

振り向くと、ユウさんは黙って頷いた。

「ほらね。」


なんだか、脱帽。

こんないろんな洋服、一度に買った事なんてない。

そして、次から次へと洋服は清算され、畳まれ、袋の中に入れられていく。

袋3つ分になった洋服を、お付きの黒いスーツの人が、スッと持った。


「ありがとうございます。こんなに、買って頂いて。」

「いいや。改めて礼を言われると、なんだか照れるな。」

ユウさんと見つめ合っていると、オーナーらしき人が、咳ばらいを一つした。
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