青い龍の激情
「ラブシーンは、家でやってちょうだい。」

「そ、そんなラブシーンだなんて!」

まだ抱かれてもいないのに。

そんな事を思ったら、顔が真っ赤になった。


「あら、初々しい事。」

するとオーナーらしき人は、耳元でこう囁いた。

「でも、ユウさんには、抱かれているんでしょう?どう?彼、女の扱いが上手いでしょう。」

「えっ……」

訳が分からなくて、困ってしまった。

「……もしかしてユウさん、まだ手を付けていないの?」

「ああ。」

目の前に私がいるのに、抱いたとか抱いていないとか、そんな恥ずかしい事、言わないでほしい。

「珍しい事。大事にしてるのね、この子の事。」


私は、昨日の夜の事を思い出した。

初めてだから、待ってと言ったのに、強引に抱こうとして。
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