青い龍の激情
「毒……ふっははは!」

急に、ユウさんが笑い始めた。

「知世さん、どうして私が、夕食を摂らないか、知らないでしょう。」

「あ、あの……」

「毒をね。盛られたんですよ、夕食に。」

「えっ!!」


夕食に、毒が!?

そんな事って、あるの?


「三日三晩、苦しみました。今でもあの恐怖を、乗り越えられていません。」

私は、言葉が出なかった。

「おかしいですね。喧嘩ではいつでも死ねると思えるのに。」

するとユウさんは、車に乗ってしまった。


知らなかった。

そんな過去があったなんて。

お弁当を持って、キッチンに戻ろうとすると、増田さんが廊下に立っていた。

「若頭、受け取ってくれなかったんですか。」

「はい。」

なんだか、一生懸命お弁当を作った事が、虚しく思える。
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