青い龍の激情
今日の朝、あんなに元気に出勤したのに。

夕方には、病院に運ばれるなんて。

極道の世界は、何て危険なんだろう。


「ユウさん。」

手が恐怖で震える。

どうか、目を覚まして!

「ん……」

「ユウさん?」

目をゆっくり開けたユウさんの顔を、覗いた。

「ユウさん、大丈夫?」

「知世さん……」

どうやら、私だってことは、分かっているみたいだ。


「鉄砲の弾に当たったって、聞きました。」

「ああ……流れ弾に当たったんだ。情けない。」

私は、ユウさんをぎゅっと抱きしめた。

「それでも、ユウさんが死ななくて、よかった。」

「知世さん。心配かけて、悪かった。」

ユウさんに、頭を撫でられた。


ユウさん。

本当に、死ななくてよかった。

ああ、このまま好きだと言ってしまいたい。
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