青い龍の激情
「ねえ、ユウさん。私……」

その時だった。

急に、病室のドアが開いた。

「お兄ちゃん!」

髪の長い女の人がやってきて、ベッドに横たわっているユウさんに、しがみついた。

「大丈夫?」

「雪野……」

胸がズキッとした。

ユウさんが呼び捨てにするなんて、親しい間柄なの?

「抗争に巻き込まれたからって連絡があって……よかった。お兄ちゃんが、生きていて。」

雪野さんって言う人が、涙を流している。


もしかして、この人。

ユウさんの、恋人?


すると、雪野さんは私に気づいた。

「この方は?」

「ああ、今ウチで預かっている人だ。」

「そう。」

雪野さんは、私の前に立つと、頭を下げた。

「私、丸山雪野と申します。」

「今井……知世です。」

私も頭を下げた。
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