青い龍の激情
それは、私にとってショックな出来事だった。

ユウさんと、一緒にいられなくなる。

家に帰る事ができるのは、嬉しい。

でも、ユウさんと一緒にいられなくなるのは、嫌!!


「お父さん、お母さん!」

私は思い切って、客間を開けた。

「知世!」

両親は、私を抱きしめて、背中を摩ってくれた。

「大丈夫か?知世。」

「襲われたりしていない?」

両親の温もりが、心地いい。

でも、私にはもっと、大事にしたいモノがあるの。


「お父さん、お母さん。ごめんなさい。私、家に帰る事はできない。」

「えっ!?」

「なぜなの?知世!」

両親共、驚いている。

そうだよね。


ユウさん達が、家に来たのは、数日前の事で。

両親は、その数日の間に、大金を用意してくれた。

それなのに、家に帰りたくないって言ったら、誰だって驚くよ。
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