青い龍の激情
「……分かった。」

「お父さん……」

「だが、娘は一旦、家に帰してもらおう。」

「はい。」

ユウさんはそう言うと、お父さんに頭を下げた。


えっ……

ユウさんと、離れ離れになるの?


「どういう事?」

信じられなかった。

「ユウさん。私が、家に帰ってもいいの?」

「知世。」

私はユウさんに、しがみついた。

「どうして?離れないって、言ったよね。」

「落ち着くんだ、知世。」

「ずっと、一緒だって……あの言葉、ウソだったの?」

「違う、知世。」

ユウさんは、両親の前で、私を抱きしめてくれた。

「一旦、自分の家に戻るだけだ。すぐ、迎えに行く。」

耳元で聞こえたユウさんの言葉。


「……本当に?」

「ああ。お前に、嘘はつかない。」

抱きしめるユウさんの力を、信じてみようと思った。
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