青い龍の激情
それから三日後。

私は、ろくに食事もしていなかった。

ユウさんからの連絡はない。

やっぱり、夢だったんだ。


「ほら、みなさい。ヤクザなんて、そんなモノなのよ。」

お母さんは知った事かと、私をいさめた。

「あの野郎。本気だとか言いながら、結局は遊びだったって事か。」

お父さんも、だんだん怒っている。

一人項垂れて、部屋に籠っている私は、もう涙も枯れ晴れた。


その時だった。

家の前に、車が停まる音がした。

窓から覗くと、それは黒い車だった。

もしかして、ユウさん!?

私は急いで、階段を降りた。


「ユウさん!」

玄関を開け外に出ると、そこにはユウさんが立っていた。

「知世!」

腕を大きく広げて、私を待っていてくれる。

私は涙を拭きながら、ユウさんの側に近づいた。
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