青い龍の激情
「来てくれたんだね。」

「ああ。」

すると店の中から、お父さんが出て来た。

「何の御用ですか?」

「今日は、お嬢さんの事で参りました。」

「知世の事で?」

「はい。」

お父さんとユウさんが、見つめ合う。

お父さん怖がって、体が震えているよ。


「店の中に入んな。」

「はい。」

ユウさんとお父さんがお店の中に入ると、私も一緒に入った。

「で?何だって?」

「はい。突然ですが、お嬢さんを俺に下さい。」

極道の若頭であるユウさんが、お父さんに頭を下げている。

「直ぐには、やれんな。」

「お父さん!」

私が、大きな声を出すと、ユウさんの部下がそれよりも、大きな声を出した。

「若頭がお願いしているのに、断るのか!この親父!!」

「そうだ、そうだ!!」

「おまえらは、黙ってろ!!」
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