青い龍の激情
「その上、こんな親父も出てきやがった。」

増田さんは、お父さんの事を蹴り上げた。

「止めて!お父さんには、手を出さないで!」

すると増田さんは、私の顎に手を添えた。

「いいねえ。気の強い女って言うのは。いっそ、俺の女になるか?」

そのまま唇を奪われそうになって、必死に抵抗した。

「はははっ!」

そんな私を見て、増田さん達はおかしそうに笑う。


どうしよう。

ユウさんが来たら、この人達に殺されるかもしれない。

どうすればいいの!


その時だった。

「増田。おまえに、知世は渡せねえよ。」

良く知る声が、響き渡った。

「来やがったな、青い龍。」

ユウさんが、助けに来てくれたんだ。

でも、増田さんが早速、ナイフを取り出す。


「事情はどうであれ、知世とお父さんを、開放して貰おうか。」
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