青い龍の激情
増田さんがそう叫ぶと、ユウさんは彼を蹴飛ばした。

「うぅ……」

「増田。」

するとユウさんは、増田さんの前で、土下座をした。

「すまない。謝っておまえの妹が戻って来る訳じゃないが。」

増田さんは、転がったナイフを拾い上げた。

「そうだ。妹は二度と帰って来ない!おまえも同じように、死ね!!」

そう言って、増田さんがユウさんに、飛び掛かった。


「止めてええ!!」

私は、思いっきり声を張り上げた。

「お願い!ユウさんを許してあげて!」


妹さんが亡くなったのは、増田さんにとって、とても可哀相な事だと思うけれど、だからってユウさんを死なせる訳にはいかない。


「なんだ?まさかユウさんを殺さないでとか、言うのか?」

増田さんは、じりじりと私の元へ寄って来た。
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