青い龍の激情
10分後、着いた場所は、立派なお屋敷だった。

「ここだ。降りろ。」

黒いスーツの人が、ドアを開け、私は車から降り立った。

周りの人の誘導で、私はそのお屋敷の中に入った。


「若頭。この女、どうします?」

「空いてる部屋に通せ。」

「はい。」

そして黒いスーツの中の一人が、私の側に来た。

「増田だ。お前の世話係になった。」

「はい。宜しくお願いします。」

私を部屋に連れて行く増田さんは、ニヤニヤしている。


なんだろう。

この嫌な感じ。

部屋に入った途端、襲われたりしないよね。


そして私は、一番角の部屋に着いた。

「ここが、姐さんの部屋です。」

「姐さん?」

「おっと、まだ早かったかな。」

不安が胸をいっぱいにした。

「せいぜい、楽しんで下さい。」
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