偽りの彼女と真実の彼女
消えないでください
リツが牢屋に入れられて一ヶ月が経ちました
リツは相変わらず刺繍をしながら毎日を過ごしてました
「あれから一ヶ月経つのね」
弱々しく呟きました
「少しの間でも幸せになれたから良かった」
リツの手は前回よりかなり薄くなってました
完全に消えるのではなく、1部分から消えていくのでした
「お父様やお母様も私を少しでも愛してくれたのかしら」
刺繍には国の紋章や両親の好みの色を使って縫ってました
リツの頭の隅にはリードがお店で猛アプローチした時の様子から一ヶ月前の出来事がリプレイしてたのでした