偽りの彼女と真実の彼女
「はい...」
「なら、調べがついているのでしたら、その通りになるのでしょう」
「...な..く...いよ」
「どうしたんですか?」
「消えないでくださいよ!」
そういうハーツの目には涙が出てました
「ハーツ様?」
「お、俺がリードに全て伝えます!」
「ハーツ様、もう、いいのです」
「なぜ、なぜ諦めるのですか!?」
「ハーツ様、リード王子は既にあの娘の王子です。国民にも発表されてます。今頃言っても国民が困難されます」
「リツ様...」
「現にリード王子も私の存在を忘れておられます。騎士達も忘れてます。」
「俺が覚えてますよ!」
「毎日来てくれてるだけで私は嬉しいんですよ」
リツはそう呟いて完全に消えた足を目を移した
「それに、我が国も少しずつ変わったと情報が入ったんですよ?」
「それじゃ、リツ様は助かるのでないですか!」
絶望したハーツは一気に嬉しそうに顔を上げましたが、リツの表情は相変わらず変わりませんでした。