偽りの彼女と真実の彼女

「僕が聞いているのはそれじゃない」

「..ニーナ様はいますか?」

「ニーナ様は先程旅たたれた」

「...そうですか」


「.....」

「.....」

「マントは部屋に置いてます」

「着ないといけないルールなんだが」

「新しいマントを注文してますので待っててください」

「今のマントで充分じゃないのか」

「あのマントは...」

ハーツはリツが最後に羽織らせたマントの温もりが消えないように抱きしめて、部屋に戻り綺麗にたたみ、しまいました。

「あのマントを着ると私が辛いのです」

「なぜ?」

「リード王子に報告し忘れてました」

「なんの報告だ」

ハーツは数日前の出来事を思い出し、そして今日の出来事を思い出しながら、リード王子に報告をしました

< 52 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop