兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「別に……なんとなく見てただけ」



私が棚に戻したクリスマスリースを、要は拾い上げた。



「これいいじゃん。買って帰ろうぜ」



要は、無理して明るく振る舞ってる感じがした。



「今年のクリスマスは、派手にやろうぜ。
これも、いいじゃん」



要は、他のクリスマス飾りも手に取った。



要は、まだ私のお兄ちゃんを演じていてくれた。



「もういいよ、要……
要には、もう迷惑かけたくない」



私は、要が持っていたクリスマス飾りを棚に戻して歩き出した。
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