兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「涼子は、天才だな。
マジすげぇわ」



「女子の好みは、女子にしかわからないだけだよ……」



涼子は、照れくさそうに笑った。



ラッピングを待っている時、涼子は長い黒髪をかきあげて俺を見上げた。



「要は、美衣ちゃん以外にプレゼント渡す人いないの?」



「さっき、彼女はいないって言ったじゃねぇか……」



俺は、制服のポケットに手を突っ込んだまま答えた。
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