兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
ショッピングモール内の100均ショップの前で足を止める。



この前お兄ちゃんと見たクリスマスリースは、前と同じ場所に置いてあった。



あとは、このキラキラしたモールとか、サンタクロースやトナカイのステッカーを壁に貼れば、クリスマスらしくなるだろうか。



私は気に入ったクリスマス飾りをいくつかカゴに入れて、レジ待ちの列に並んだ。



財布を取り出そうとバッグを開いたけど、財布がない。



さっき慌てて出てきて、財布は学校の鞄に入れたままだった。



私はカゴをお店の隅に置いて、家に向かって歩き出した。



その途中、お兄ちゃんから電話がかかってきた。
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