兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
階段を上るお母さんを見送って、私はキッチンに立った。



目玉焼きなんて裏返す必要もないし、そのままほっとけばいいと思うけど……



気のせいなんかじゃない。



お母さんは、私とお兄ちゃんを二人きりにしないようにしている。



私は特にすることもなくて、フライパンの中でフツフツしている目玉焼きをぼんやり見ていた。
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