兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「……ったく」



俺はソファーから立ち上がり、脱衣所に向かう。

シャツを脱ごうと手をかけた時、リビングからあいつの声が聞こえてきた。



「ねぇ、お母さん。
今日ね、同じクラスの男子に告白されちゃった……」



「えっ……誰に?」



新倉(ニイクラ)君。
成績も学年トップで、すごいイケメンなの」



マジかよ……



俺はシャツを脱ごうとした手を止め、耳をすました。
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