兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「要は、何食べたい?」



俺は母親と並んで、デパートのレストラン街を歩いていた。



近所のショッピングモールと違って、どの店も値段が高かった。



「母さん、ここ高くない?
車出して、他のとこ行かない?」



「今日は、いいのよ……遠慮しないで。
要と一緒にご飯食べられるのも、あと数えられるくらいだし」



母さんは、少し寂しそうな顔をしていた。



「じゃあ、ここにする?」



俺たちは、少し高めのトンカツの店に入った。
< 208 / 239 >

この作品をシェア

pagetop