兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「新倉君、遠慮しないで……たくさん食べて」



美衣は俺に見せる生意気な表情とは違って、恋する女のような控えめな目をしていた。



「いただきます」



あいつは、俺とは目を合わせずに、新倉の隣に座った。



「これ、すごくおいしい」



新倉は一口シチューを食べると、美衣と見つめあう。



新婚のカップルを見ているようで、俺はイラついた。
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