兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「親戚のみんな、別の部屋で夕食とってるんだけど、美衣も食べてく?」



「いいよ……私は身内じゃないし。
家に帰ってから食べるよ」



私の頭をなでながらささやいた誠也から、私は体を離した。



まだ付き合ったばかりだし、そういう場所に顔を出すのは早すぎる気がした。



「美衣、家まで送るよ」



「一人で帰るよ。誠也のご飯なくなっちゃう」



「大丈夫だよ。ちゃんと残しといてくれるよ」



誠也は笑って、私のバッグを持ってきてくれた。
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