兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「ねぇ、美衣……」



家の前まで来て、誠也は足を止めた。



「……何、誠也?」



「これからは友達じゃなくて、恋人として付き合ってくれないかな?」



誠也は、まっすぐな目で私を見ていた。



私は、しばらく考えてからうなずいた。



誠也となら、この悲しみを共有できる気がした。
< 71 / 239 >

この作品をシェア

pagetop