兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
結局、原宿に行っては、女の子が好きそうな派手なスイーツを食わされ、渋谷に行っては、よくわからないブランドの服を買わされた。



俺は、あいつが買った服が入った紙袋を抱えて、美衣の後ろを歩いていた。



「美衣、買い物はもういいだろ。
そろそろ他の観光地に行かねぇ?」



「まだ行きたいお店あるの。
お兄ちゃん、ちょっと待ってて」



「こんなの、地元のショッピングセンターで買うのとたいして変わんねぇだろ。

せっかく東京に来たんだから、もっと有名なとこ行こうぜ」



「地元のお店と全然違うじゃん。
お兄ちゃん、違いわかんないの?
田舎ものだね……」



「お前な……俺とお前は同じ家に住んでるんだから、俺が田舎ものなら、お前も田舎ものだろ」



「私は田舎ものじゃないもん。
お兄ちゃん、早く行くよ!」



俺は仕方なく、美衣に付き合わされて、またよく知らないブランドの店に入った。
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