兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「すみません……シングルで構わないので、もう一部屋空きありませんか?」



「申し訳ございません。あいにく、本日は満室となっておりまして……」



「そうですか……わかりました」



「大変申し訳ございません」



俺は電話を切ると、スマホを手に取って、近くに空いているホテルがないか検索した。



今日は連休初日で、どこのホテルも満室だった。



唯一空いていたのは、無駄に高いスイートルームのような部屋だけだった。



俺は諦めて、スマホを放り投げた。
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