兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「……ったく。
俺、床で寝るから、お前はベッドで寝てろ」



この安いホテルには、ソファーすら置いてなかった。



俺は鞄を放り投げて、床に座りこんだ。



「……どうして?
お兄ちゃん、そんなとこで寝たら風邪ひいちゃうよ」



「お前は気にすんな。
俺は、もう寝る」



俺は美衣に背を向けて、床に寝転んだ。



あいつは何も言わずに、電気を消してベッドに入った。
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