兄の溺愛がマジでウザいんですけど……《完》
「何泣いてんだよ……」



「お兄ちゃん、私のこと嫌いになったの?」



「……そんな訳ねぇだろ。
わかったよ。そっち行けばいいんだろ」



俺は、美衣がうずくまっているベッドに入った。



セミダブルベッドに、二人はキツすぎる。



少しでも体を動かしたら、美衣に触れてしまいそうだ。



「ほら、二人だと狭いじゃねぇか……」



「だって、こんなに小さなベッドだと思わなかったんだもん」



「わかったよ……
別に、これでも寝れないことないだろ」



あいつの体に触れないように、俺は美衣に背を向けて横になった。
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