青藍─Seiran─





 友達の作り方が分からない、らしい一君。

「驛さんと仲良くなれるよう、努力するね」

 そんな言われ方をされたら、私物凄く一君と仲良くなりたいって言ってるみたいじゃない。

 軽く言ってみただけなのに、随分重く取られたようで困ったな……。

「でも、驛さんは鮎原さんより話しやすいと思ってるよ」

「え……それは、ありがとうって言いたいけれど、鮎ちゃん的には……」

「……まぁ、鮎原さんとも仲良くならないとね」

 それから一君は何かを考え始めたのか、こちらに話題を振ってこずにセイロをパクパク食べていった。




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