青藍─Seiran─
「仁菜と一君は友達なの? 仁菜のこと、何とも思ってない?」
「うん、友達」
「彼女じゃないからとやかく言えないけれど、ちょっとモヤモヤしててね……」
時折ふんわり笑う驛さんの表情が脳裏を過ぎるが、でも、だからと彼女とどうこうなろうとはこれぽっちも思っておらず、このまま良い友人関係を築けたら嬉しい、くらいしか……。
「私、安心してていい?」
「驛さんは友達だから」
──っていうか……。