青藍─Seiran─
店内を回りながら最終的に辿り着いたのは奥の楽譜コーナーで、一冊の楽譜を手に取るとショパン、と書かれており、名前だけは知っている。
しかし、捲った楽譜には無数の音符がバラバラに散りばめられてあって、学生の頃音楽の授業で習ったはずの記号なども沢山書かれていて、この楽譜からどんな音楽が生まれるのかはさっぱり分からない。
驛さん、音大に通ってたって前言ってた。先生になるくらいだから、絶対ピアノ上手いんだろうな。
俺は驛さんのことを少ししか知らなくて、分からないことも多い。というか、実際分からないことばっかりだ。