青藍─Seiran─
「昨日鎌堂と会ったんだけど、皆でどこか出かけたいって。新婚の山岡は来れるか分からないけど」
「……そうなんだ」
「またグループの方に連絡来ると思うから、驛さんも行こう」
「うん……皆となら」
──って、まるでこれじゃあ、一君と二人なら嫌だって言っているようなもので、ハッとして取り繕うとしたが、一君は私の方を見ていて言葉に詰まった。
「……えっと」
「じゃあ、俺仕事に戻るから。またね」
幸いにも一君はサラッと言って奥に消えていき、何とかこの場を乗り切ったことにホッとした。