青藍─Seiran─
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夕方、駅で鮎ちゃんと別れた私は、電車で最寄り駅まで帰ってくると、駐車場に止めていた自分の車に乗り込む。
鮎ちゃんの涙を見て、言葉を聞いて、私はこの自分の気持ちを伝えていいんだってことになって、一君のことはいかに自然を装って忘れられるかと思っていたから、急に視界がクリアになってしまった。
助手席にはマグカップの入った紙袋がある。これ、いつ渡そう……多分、一君は私の反応を待っている。
一君は不思議な力のことを悲観的に見ていて、自分のマイナスだと思っている部分を、包み隠さず私に教えてくれた。