青藍─Seiran─
きっと、これ以上一君からのアクションはなくて、私の動き次第ではたまに仲間で会っても、心の距離はどんどん疎遠になっていくに違いない。
私は、一君のことが好きだ。彼の力に対してどう反応すべきかの正解は分からないけれど、それも力のことも含めて、私は一君の近くにいれたら嬉しいと思っている。
この気持ちを、伝えたい。今度は私が、自分の気持ちを伝える番なんだ。
そんなことを思いながら車のエンジンをかけようとした所で、膝の上に置いていたスマホがピカッと光り、それは他のアプリの何でもない通知だったのだが、意識がスマホを通した向こう側にいる一君を浮かべる。