青藍─Seiran─
この一ヶ月一回も驛さんと会うことなく、徹底して避けられているのかと思っていたのに、いきなりどうしてなのだろうか。
話したいことがあるって、期待してもいいのか……いや、こんな変な力を持った人間が浮ついた気持ちでいるのは間違っているし、全然違う話かもしれないし。振った鎌堂と付き合うことになった、とか……だったら……。
思い始めると不安で気持ちが重苦しくなり、俺はデパート前のバス停に一人ポツンと座って、過ぎる車を眺める。俺今、どんな顔してるんだろ。
いつも冷静でいる気になって、心はざわついていて、驛さんの顔を見るのが嬉しい反面、何を言われるのか怖い。