青藍─Seiran─





 走るイメージのつかない驛さんはきつそうにしていて、奥の駐車場から急いで来てくれたのだろう。

「……ごめん、飲み物買っておけば良かったね。気が回らなくて申し訳ない」

「どうして……だから、一君が謝ることは何もないって。私の方が遅くまで待っててもらっちゃって、ごめんなさい」

「……気にしなくていいよ。来てくれて、ありがとう」

 一ヶ月ぶりに見る驛さんに外見の変化はないが、内面は色々変わったかもしれず、俺は自分から話を切り出していいのか迷う。



< 399 / 468 >

この作品をシェア

pagetop