青藍─Seiran─




「なっ……なんか、ごめんね。私のお腹の音のせいで……」

「え?」

「私のせいで、夕飯付き合わせるようになってしまって」

「……いや、一緒にご飯食べようって誘ったの、俺じゃん」

 だから謝らないで、と言った一君の顔は白くて、鼻は高く、髪の毛も目の色も黒いのに、どこか日本人離れした顔つきで、中性的。

 ──これは、とてもカッコ良い……と完全に言えるのだと思う。

 普段この人の顔が好き! などは芸能人も一般人も特になかったから、この感情には自分で自分に驚いた。



< 88 / 468 >

この作品をシェア

pagetop