青藍─Seiran─




「鎌堂がさ、驛さんのピアノ教室行くって、言ってた」

「え、鎌堂君、今日来たよ。ピアノの体験レッスン申し込みたいって、ビックリした」

「来たんだね」

 一君は目を合わせながらも、たまに視線を外す。これは癖なのか、仕方のない距離感を感じる。

「驛さんは、鎌堂のことどう思ってるの?」

「私……? 友達だよ。高校の時の友達」

「へぇ、そっか」



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