青藍─Seiran─




「じゃあまた、驛さん、今日はありがとう」

「こちらこそありがとう、一君、またね」

 手を振って逆方向に帰りながらも一度振り返ると、一君は空を見ながらゆっくり遠のいていく。

 不思議な空気感の彼に、嫌悪感を抱くなんてことなく、せっかく職場も近いし、たまにご飯にでも行ける仲になれたらな……なんて、ぼんやりした気持ちで、一君の大きな背中を見送った。



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