それでも、君を愛していたい。
「お前みたいな人殺しは、死ね」
グチャ、と音を立て心臓に何かが突き刺さった。
「うぐ…っぐは……」
意識が遠のく。
あの時、のように。
「じゃあね、海馬」
夏乃の声は空に溶けていった。
このまま……死にたくない。
僕は、ポケットからハサミを取り出して夏乃に突き刺した。
非常用に、常備している。
最後の力を振り絞った。
「一緒、だよね?」
鈍い音がして、夏乃は倒れた。
「ふ…ふふっ…ふははは
これで死んでもずっと一緒だね。
夏乃、大好きだよ」
その後すぐに、僕は気を失った。