俺様御曹司は期間限定妻を甘やかす~お前は誰にも譲らない~
「そう、私も五歳の女の子に絵本を贈りたいんだけど、なにが好きかわからなくて……」
「プレゼントですか?」
思わず口を挟むと、老婦人が頷く。
「ええ。知り合いのお嬢さんへ」
「もしよろしければ本を選ぶのを手伝わせていただけませんか?」
「まあ、いいの? 助かるわ」
喜ぶ絵本の見当がつかなくて、と眉尻を下げる姿に迷ってらっしゃったのだなと感じる。
優月ちゃんが、お気に入りの絵本を薦める。
老婦人はとても興味深そうにそのひとつひとつを手に取っていた。
そしてそのうちの一冊、動物が旅をする物語に決め支払いを済ませる。
「本当にどうもありがとう。おかげで助かったわ」
「お力になれてよかったです」
「バイバイ、おばあちゃん!」
何度も丁寧にお礼を伝えてくれる老婦人を見送り、本屋をあとにした。
絵本が繋ぐ小さな出会いと縁に心の中がぽかぽかと温かくなった。
その翌日、雛乃の展示会に向かった時は幸せな気分だったのに。
***
「プレゼントですか?」
思わず口を挟むと、老婦人が頷く。
「ええ。知り合いのお嬢さんへ」
「もしよろしければ本を選ぶのを手伝わせていただけませんか?」
「まあ、いいの? 助かるわ」
喜ぶ絵本の見当がつかなくて、と眉尻を下げる姿に迷ってらっしゃったのだなと感じる。
優月ちゃんが、お気に入りの絵本を薦める。
老婦人はとても興味深そうにそのひとつひとつを手に取っていた。
そしてそのうちの一冊、動物が旅をする物語に決め支払いを済ませる。
「本当にどうもありがとう。おかげで助かったわ」
「お力になれてよかったです」
「バイバイ、おばあちゃん!」
何度も丁寧にお礼を伝えてくれる老婦人を見送り、本屋をあとにした。
絵本が繋ぐ小さな出会いと縁に心の中がぽかぽかと温かくなった。
その翌日、雛乃の展示会に向かった時は幸せな気分だったのに。
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