俺様御曹司は期間限定妻を甘やかす~お前は誰にも譲らない~
「学生時代から、なんでも器用にこなす人だったけど、本命に対してはこうも情けないなんて」
やれやれと肩を竦める上司。
“本命”という言い方がくすぐったい。
「友人として部下として言わせてもらうと、副社長は自分の大事な人は全力で守る人よ。でも人間誰しも心が折れたり、つらい時があるでしょう?」
ゆっくりとした口調に頷く。
「その時副社長を癒せる人は世界中であなたしかいないのよ。あなたは副社長が唯一甘えられる存在なの。だから自信をもってね」
「はい、ありがとうございます……!」
返事をする声が震えた。
まさか憧れの上司がそんな風に自分を見てくれているとは思わなかった。
「もし、今後副社長に傷つけられたら遠慮なく言ってちょうだい。学生時代からの友人のよしみで私が説教するわ」
冗談めかして言ってくれる温かさに泣きたくなった。
そんな私の様子を見ていた如月さんがニッと口角を上げる。
「さあ、じゃあ、プライベートな話はこれで終わりね。仕事の話をしましょう。これを見てくれる?」
切り替えの早い上司は私にパソコンの画面を見せてくれた。
そこには作りかけの企画書があった。
「藤堂商事との新規商業施設用商品の提携?」
表題を読み上げた私に如月さんが満足そうに頷く。
「まだ細かい内容は調整中なんだけど。今回の新規プロジェクトはおおむねこの方向で契約される予定よ」
「でもプレゼン結果は……」
「もちろん我が社の企画が採用されたわ」
そう言って如月さんは華奢な指でパソコンを操作する。
やれやれと肩を竦める上司。
“本命”という言い方がくすぐったい。
「友人として部下として言わせてもらうと、副社長は自分の大事な人は全力で守る人よ。でも人間誰しも心が折れたり、つらい時があるでしょう?」
ゆっくりとした口調に頷く。
「その時副社長を癒せる人は世界中であなたしかいないのよ。あなたは副社長が唯一甘えられる存在なの。だから自信をもってね」
「はい、ありがとうございます……!」
返事をする声が震えた。
まさか憧れの上司がそんな風に自分を見てくれているとは思わなかった。
「もし、今後副社長に傷つけられたら遠慮なく言ってちょうだい。学生時代からの友人のよしみで私が説教するわ」
冗談めかして言ってくれる温かさに泣きたくなった。
そんな私の様子を見ていた如月さんがニッと口角を上げる。
「さあ、じゃあ、プライベートな話はこれで終わりね。仕事の話をしましょう。これを見てくれる?」
切り替えの早い上司は私にパソコンの画面を見せてくれた。
そこには作りかけの企画書があった。
「藤堂商事との新規商業施設用商品の提携?」
表題を読み上げた私に如月さんが満足そうに頷く。
「まだ細かい内容は調整中なんだけど。今回の新規プロジェクトはおおむねこの方向で契約される予定よ」
「でもプレゼン結果は……」
「もちろん我が社の企画が採用されたわ」
そう言って如月さんは華奢な指でパソコンを操作する。