俺様御曹司は期間限定妻を甘やかす~お前は誰にも譲らない~
「やっぱり副社長と如月さんの関係の真相を知りたいので!」
「関係の真相って、なに?」
「まさか、詠菜さん知らないんですか!?」
頷く私に、後輩は目を見開きながら早口で教えてくれた。
「ふたりは大学時代からのご友人同士なんですよ。如月さんの有能ぶりに惚れ込んだ副社長が熱心にうちへの就職を薦めたそうです」
「そうなんだ……」
「女性をことごとく敬遠されている副社長ですけど、如月さんとだけは頻繁に意見交換をされてると専らの噂です。副社長が出席されるパーティーに一緒に参加される時もあるそうですよ」
「そう、なの?」
「ええ。副社長が数々の縁談を断っているのは、如月さんのためだと言われてるんですから」
そんな話は知らない。
雛乃からも聞いていない。
ぐらり、と視界が歪んだ気がした。
受話器に置いたままだった指が微かに震える。
「あれだけ仕事もできて美人なのに、如月さんってずっと浮いた話ひとつないんですよ。だから余計にこの噂はずっと収まらなくて」
「そう、なんだ」
冷静さを必死に装って返答する。
「関係の真相って、なに?」
「まさか、詠菜さん知らないんですか!?」
頷く私に、後輩は目を見開きながら早口で教えてくれた。
「ふたりは大学時代からのご友人同士なんですよ。如月さんの有能ぶりに惚れ込んだ副社長が熱心にうちへの就職を薦めたそうです」
「そうなんだ……」
「女性をことごとく敬遠されている副社長ですけど、如月さんとだけは頻繁に意見交換をされてると専らの噂です。副社長が出席されるパーティーに一緒に参加される時もあるそうですよ」
「そう、なの?」
「ええ。副社長が数々の縁談を断っているのは、如月さんのためだと言われてるんですから」
そんな話は知らない。
雛乃からも聞いていない。
ぐらり、と視界が歪んだ気がした。
受話器に置いたままだった指が微かに震える。
「あれだけ仕事もできて美人なのに、如月さんってずっと浮いた話ひとつないんですよ。だから余計にこの噂はずっと収まらなくて」
「そう、なんだ」
冷静さを必死に装って返答する。