一匹狼と野良猫。


涙がじんわり滲み、視界がボヤける。



良かった、滉牙さんだ。



ぎゅうっと抱き締め返すと、彼は私の頭に

顎を乗せて背中をさすってくれる。



........これ、落ち着く。



怖い夢を見た時、フラッシュバックが起きた時

彼はいつもこうして落ち着かせてくれる。



「......まだ寝てな?」



離れたくなくて首を横に振る。

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